目黒雅叙園で楽しむひな祭り。日本各地の色々なお雛様を紹介します

スポンサーリンク
※このブログは広告を含んでいます。
このブログは広告を含んでいます。
タイトル百段階段雛まつり おでかけ

東京都目黒区にある目黒雅叙園。
こちらには、東京都の指定有形文化財になっている「百段階段」があります。
この空間を使って、様々な企画展が行われていますが、春はひな祭りにちなんだ催しが開催されます。
今回は2010年から行われている、「百段雛まつり」の2024年の内容を紹介します。

スポンサーリンク

千年雛めぐり 百段雛まつり2024

2024年の「百段雛まつり」のテーマは、
千年雛めぐり~平安から現代へ受け継ぐ想い~です。

期間:2024年1月20日(土)~3月10日(日) 会期中無休 11:00~18:00(最終入館17:30)
会場:ホテル雅叙園東京 「百段階段」
料金:当日券 一般・1,600円 大学生高校生・1,000円 中学小学生 800円

 

目黒雅叙園 百段階段 千年雛めぐり

百段階段の部屋ごとに、時代や地域を超えた、様々な雛人形が展示されています。
それぞれの部屋とひな飾りの様子について紹介します。

エントランスと十畝の間

エレベーターを降りると、入口からひな飾りがお出迎えです。

百段階段入口 雛山飾りがお出迎え

「雛山」といわれる、苔におおわれた山の中に、お雛様を飾る独特な展示です。

これは、宮崎県綾町で江戸時代から行われている飾り方です。
山の神の住む風景を再現していると言われています。

雛山飾りの雛人形

 

最初の部屋は十畝の間。千年雛めぐりの始まりです。

十畝の間

立雛と傘福

左側は、「立雛」
雛人形は、もともとは平安時代に川に流していて、その流し雛は、立ち姿をしていました。
紙を使った流し雛から、次第に飾り用の立ち姿の雛人形が生まれ、現在の部屋飾り用の立派なものへと変化していきます。

十畝の間の雛飾り

十畝の間の段飾り雛

傘の先に、それぞれのお祝いの縁起物をぶら下げた「傘福」
江戸時代、山形県酒田で庶民が願い事を込めて奉納したのが由来とされています。

静岡県の東伊豆町稲取の「雛のつるし飾り」・福岡県柳川市の「さげもん」とあわせて
日本三大つるし飾り
となっています。

芥子雛と傘福

大正時代の芥子雛
江戸時代、幕府は贅沢禁止令を出すことがあり、豪華絢爛になっていった雛人形も規制の対象となっていました。
その時に職人たちが、こだわりを持って、趣向をこらした小さな雛人形を作り出しました。
大正時代になると、都市部で人口が集中し、狭い限られた部屋に飾るための小さな芥子雛が人気となりました。

芥子雛と雛の飾り菓子

お雛様とともに飾られるお菓子も地域ならではの特徴があるようです。
山形県酒田で創業した老舗和菓子「小松屋」の雛の飾り菓子。
おめでたい吉祥をモチーフにした様々なお菓子達です。

様々な雛飾り

百段雛まつりの歴代飾り1

こちらの部屋では、2010年から毎年開催されてきた「百段雛まつり」を彩ってきた、
歴代の雛人形も飾られています。

百段雛まつりの歴代飾り2

漁樵の間

こちらの漁樵の間は、床柱・欄間・天井が彫刻で装飾されています。
中国の画題「漁樵問答」をテーマにした彫刻や、平安時代の五節句が表されている、華やかな部屋です。

漁樵の間 座敷雛

部屋に負けずに華やかな、座敷雛が一面に飾られています。

座敷雛の華やかな飾り

炭鉱の町として栄えた福岡県飯塚市。
2,300坪の面積を誇る「旧伊藤伝右衛門邸」では、座敷いっぱいに座敷雛が飾られています。
座敷雛の発祥の地は愛媛県八幡浜とされていますが、
飯塚市ではテーマを決めて独特の飾り方で飾られます。
この部屋では平安時代の京の雅をテーマに、華やかな葵祭の様子や宴の様子が雛人形で表されています。

 

手作り人形の世界

工芸品としての雛人形も素晴らしいですが、吊るし雛など、お祝いの気持ちを込めて、家族などが手作りしている細工飾りも各地にあります。雛人形以外にも、季節の様子や物語を表した人形や、縁起物などが可愛らしく展示されています。

草丘の間

草丘の間は、天気の良い日には富士山が見えて、昼間の宴会で人気の部屋でした。
床柱に使われているのは槐の木(えんじゅのき)です。
中国では出世のシンボルの木として、日本では魔除けや安産・長寿のご利益があるおめでたい木とされています。

草丘の間では、うしくのひなまつりがテーマです。

草丘の間うしくのひなまつり

茨城県牛久市は、女の子の初節句のお祝いにつるし雛を飾ります。
祖母や母や親類縁者が女の子の成長と幸せを願って、つるし雛を手作りします。
江戸時代は、雛人形は高価で一部の裕福な家庭で飾るようなものだったため、雛壇の飾りの代わりにつくられるようになったといわれています。

うしくのひなまつりにも参加している「花工房猪子庵」による創作人形や細工物などで、日本の四季を創作人形によって表現され、展示されています。

初節句のお祝いに贈る つるし飾り

日本の四季を表した場面で構成されている、創作人形の数々です。

四季の行事を表した細工人形

日本の季節の代表的なイメージの一場面を可愛らしい創作人形で表しています。
ひな祭りやお花見、夏祭り、茶摘みなど春~夏の景色です。

日本の四季を表した人形たち

続いて、秋から冬の様子は、お月見や菊の重陽の節句、クリスマスや炬燵で過ごす日常生活、節分の豆まきなどが、表現されています。

物語の世界を表した創作人形

童話をモチーフにした、コーナーもあります。
わらしべ長者・笠地蔵・桃太郎と、動きのある人形たちで物語の世界に引きこまれそうな感じです。

着物や羽子板などの人形

着物や羽子板にひな祭りの様子を表しています。雛道具としても飾られる、犬筥や貝合わせの様子も可愛らしい人形とともに表現されています。

ハイハイする這子人形

ハイハイする赤ちゃんの様子を表した昔からの這子(はいご)人形。雛飾りの人形のひとつでもあります。

静水の間

静水(せいすい)の間。
広島県出身の画家「橋本静水」の名前からとった部屋で、様々な画家により、絵が描かれています。

静水の間 清湖雛物語

滋賀県の人形作家・東之湖さんによる創作雛人形です。

清湖雛物語

清湖雛物語の説明

清湖雛物語3つの場面

清湖雛物語として、3つの物語のイメージで構成されています。
幻想的な世界観の部屋になっています。

星光の間

星光(せいこう)の間は、京都出身の画家「板倉星光」のよる装飾の部屋です。
百段階段の部屋の中で、もっとも天井が低い部屋で、季節をテーマに花や旬の恵みが描かれています。

星光の間 極小雛飾り

こちらの部屋では、極小雛飾りとしてコレクションされた、ちいさな雛人形や、雛道具の数々が展示されています。

江戸時代の小さな雛人形、芥子雛と呼ばれる中でも特に小さな象牙の雛・典型的な古今雛・京風の内裏雛などが展示されています。

江戸時代の小さな雛人形

江戸時代の婚礼道具として重要だった、犬筥と貝桶。
犬筥(いぬばこ)は一対の犬の入れ物で、夫婦和合・安産・子供のお守りなど色々な意味を表しています。

 

段飾りの豆雛
明治中期から昭和初期にかけての人形師たちによる豆雛です。

豆雛・豆市松人形など

豆市松人形
市松人形は、江戸中期の俳優・佐野川市松の似顔人形から始まり、着せ替え人形の一種です。

雛のごちそうと食器
雛道具を始め、雛人形のお供えやお菓子、結納や婚礼の飾りものや引き出物を表した道具たちです。

 

オリジナル感あふれる雛飾り

これまでの部屋では、伝統的な雛人形や、昔ながらの手作りの細工人形が中心でした。
最後は、現代的な面白い雛人形たちです。

清方の間

清方の間は、近代日本画の巨匠・鏑木清方(かぶらききよかた)が手がけた部屋で、「四季美人図」が描かれています。

清方の間

そして、こちらの部屋では、「ねこたちの雛まつり」として、創作人形の作家たちよる、
猫をモチーフにした、創作雛人形が展示されています。

清方の間のねこの雛人形

様々な作家による創作人形たち。
「ふくふく雛」・「粘土造形の猫雛御前飾り」・「稲田敦のひニャ~祭り」など

ねこの雛人形たち

 

猫がモチーフの内裏雛

可愛らしいぬいぐるみの作品など、個性豊かな猫たちの雛人形です。

頂上の間

百段階段の最後の部屋。百段階段は実は九十九段の階段で、その一番上にある部屋です。
早春を彩るてまり。

頂上の間

てまりんは、「丸く収まる」「縁を作る」などの意味があり、ハレの日の贈り物として使われています。

東京・北千住の「はれてまり工房」による、作品が展示されています。

手鞠の雛飾り

内裏雛の顔が入った手鞠飾り

つるし飾りの手鞠

つるし飾りに手鞠が吊るされています。

様々な色柄の手鞠

作り手の個性あふれる手鞠たち。

天井からつるされた手鞠飾り

天井からつるされた手鞠飾り大小いろいろ

創作の手鞠飾りとだるま

天井からつるされた手鞠が華やかに空間を彩ります。

まとめ

目黒雅叙園で開催されている、雛かざりたちを紹介しました。

館内は春らしい雰囲気で、気持ちも和みます。
レストランやカフェでもひな祭りらしいメニューが楽しめます。
自宅で楽しむひな祭りも良いですが、せっかくの桃の節句ですから、女性のご褒美として、館内で優雅な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?

同じく、ホテルで楽しめるひな祭りは、京王プラザホテルでも行われますので、参考にしてください。