「暑さ寒さも彼岸まで…」と言われますが、
そのお彼岸の時期になると、鮮やかな真っ赤な花を咲かせる彼岸花。曼殊沙華とも言われます。
その彼岸花の日本一の名所が、埼玉県日高市にある「巾着田曼殊沙華公園」です。
毎年多くの観光客が訪れ、まつり期間中は、出店なども出て賑わいます。
その見どころと周辺の観光スポットをご案内します。
2023年の開催情報です。猛暑の影響で開花が遅れたため、期間が10月6日(金)まで延長されました。
彼岸花の名所スポット、巾着田とはどこ?
毎年9月中旬から下旬に見ごろを迎える日本一の彼岸花の名所、「巾着田曼殊沙華公園」
埼玉県日高市にある巾着田の周辺や見どころをご案内します。
巾着田へのアクセスは?
埼玉県日高市にある巾着田へのアクセスは、車でももちろん駐車場は広く完備されていますが、
「巾着田曼殊沙華まつり」期間中は混雑や渋滞が予想されますので、公共交通機関での来場をオススメされています。
●西武池袋線高麗駅からは徒歩約15分です。
巾着田曼殊沙華まつり期間中は、西武池袋線で臨時電車が出ていることがあります。
また、渋滞緩和と環境への配慮のため、無料のシャトルバスも日高市役所から運行されている日があるようです。
高麗駅から巾着田への徒歩ルート
西武池袋線の高麗駅から歩いて行ってみましょう。
駅には、「巾着田曼殊沙華まつり」のポスターや看板などがあります。
観光客の方や警備の方、地元の方たちが所々で出店を出している場所もありますので、
迷う心配はないと思われます。
駅を背に右へ。西武線の線路をくぐって、道なりに真っすぐ進んでいきます。
地元の農家さんの直売所は、人気です。
美味しそうなお団子を焼く香りに誘われてしまいます。散策のお供に、手軽なお団子です。
うどん屋さんは行列。ここの交差点を渡って、うどん屋を左手にさらに真っすぐ進みます。
道は住宅街を進みますが、畑や住宅の空いたところで、色々なお店が出ているので、つい足を止めてみてしまいます。
さらに、道路を渡って入る路地には、案内板もあります。
細い道にはなっていきますが、道なりに進めば大丈夫です。
大きな石碑が突き当りにあるので、左へ。
途中、コスモスも咲いていて、すっかり秋の気配。
高麗川です。鹿台橋を渡ると、巾着田曼殊沙華公園の敷地に近づいています。
高麗川で水遊びしている人も沢山見えます。
オーガニック食品・カフェで有名なアリサン。阿里山カフェは、この時期は店内は満員です。
まつり期間中は、特別メニューで対応しているそうです。
ベジタリアン・ビーガンメニューがあるので、外国人の観光客の方でも安心です。
外では野菜などの販売もしていました。
鹿台橋を渡り阿里山カフェを過ぎたら、右折。路地を道なりに歩いていきます。
道がひらけて、巾着田の河原遊歩道入口へ。
ここから、高麗川の河川敷に沿って、道なりに、彼岸花を眺めつつ。進みます。
巾着田曼殊沙華公園の周りにも、彼岸花があちらこちらに咲いているのが見えます。
巾着田とはどんな場所?
巾着田とは、面白い名前だと思いませんか?
行ってみるとわかるのですが、名前の由来は、その地形にあります。
遊歩道入口には案内板があるので安心です。
巾着田の由来は?
日高市内を流れる高麗川が蛇行している場所で、
ちょうど巾着の形のようになった土地のため、「巾着田」と呼ばれています。
直径約500メートル、面積は約22ヘクタールの川に囲まれた地域です。
カワセミが生息する地でもあり、川の水も綺麗です。
曼殊沙華公園の彼岸花の群生地は、広さ3,4ヘクタール。その大きさは日本最大級となっています。
巾着田のガイドマップは各所で配布されています。
巾着田曼殊沙華公園の散歩道
巾着田曼殊沙華公園に入ると、園内は一面の彼岸花・曼殊沙華です。
どこを見ても、真っ赤な彼岸花の絨毯が広がっています。
彼岸花の花の中を、道の左右とも花に囲まれて歩いていく感じです。
巾着田曼殊沙華公園の中央にある広場では、たくさんの飲食店や地元の名産品が出店しています。
川に沿って、園内は広く、橋の上から下から眺める彼岸花の違いを楽しむのも良いかもしれません。
巾着田曼殊沙華公園の出入口は、園内に4か所あります。駅から駐車場からと広い園内に入りやすいように、各所に設置されています。
しかも、当日に限り再入場できますので、周りの出店をのぞいてみたり、
周辺を歩いてみたり、色々な散策路を歩いてみるのも楽しいです。
彼岸花の別名は1,000個もある?
彼岸花は曼殊沙華とも言われます。
実はその別名は1,000個もあるのをご存じでしょうか?
彼岸花はヒガン花科ヒガンバナ属に分類される多年草です。
一本の真っすぐな緑の茎の先端に直径約10㎝ほどの花を咲かせます。
珍しいのは、花が枯れた後に葉が成長してくるので、花と葉は同時に見ることができないのです。
彼岸花のイメージは、赤く鮮やかに美しく咲く華やかさとは裏腹に、
古くから人々に怖さや不気味さも感じられてきました。
それは、なぜでしょうか?
彼岸花はなぜ怖い?
彼岸花の別名は、曼殊沙華のほか、学名のリコリスなどもありますが、
「彼岸=あの世」を連想させる不吉なイメージの名前が多くあります。
死人花・地獄花・幽霊花・剃刀花・狐花・捨子花、など沢山です。
しかし、曼殊沙華の意味には仏教用語・サンスクリット語では「天界に咲く花」として、
めでたい兆しの花とされることもあります。
「彼岸」とは、サンスクリット語の「波羅蜜多」の漢訳で「到彼岸」の略とされています。
彼岸とは、先祖の霊を敬い墓参りをする仏教行事のことで、春分と秋分の日の前後三日間をいいます。彼岸花はこの秋の彼岸のころに花が咲きます。
巾着田周辺の日高市観光スポット
巾着田のある埼玉県日高市は、彼岸花の有名スポットですが、高麗川では、彼岸花のまつりシーズン以外は、河原でバーべーキューやキャンプを楽しめたりもできます。また市内には、隠れた観光スポットもあり、四季を通じてハイキングなども楽しめます。
西武線高麗駅には、観光案内板があります。
日高市の高麗は変わった名前?
埼玉県日高市は、朝鮮半島で栄えた高句麗から渡来した高麗人が移住してきた土地です。
高麗郡が建郡したのは716年です。その時の首長だった高麗王若光が亡くなったあと主祭神として祭られたのが、高麗神社といわれています。「将軍標」という魔除けの像が建てられています。
高麗神社と高麗駅のロータリーに将軍標が設置されています。
巾着田への道案内の随所にも、小さな赤い将軍標を見かけますので、探してみるのも楽しいです。
参拝すると出世すると言われる「高麗神社」
皇室の方や政財界の方たちが参拝に訪れている、隠れたパワースポット「高麗神社」。
こちらに参拝して総理大臣になった方が数々おり、そして出世開運の神社として有名になりました。今では韓流スターも参拝し話題にもなりました。
境内は広く、国指定重要文化財の高麗家住宅という、ご祭神の末裔である高麗氏の旧住居もあります。
坂もありますが山道を登って水天宮などもあり、境内の建物や雰囲気などは、高麗の人たちの異国情緒を味わえる場所となっています。
高麗郷古民家
国の登録有形文化財の高麗郷古民家。巾着田のすぐ近くにあります。
江戸時代から明治前半にかけての建築で、旧新井家住宅ともいわれた、代々この地域の名主をつとめていた家の屋敷です。
こちらには母屋と客殿・納屋と二つの土蔵があり、道路に面した壁には石垣や白壁が築かれて、立派な造りとなっています。
まとめ
秋のお出かけスポット、日本最大級の彼岸花が見られる巾着田曼殊沙華公園をご案内しました
。またその周辺の見どころとして、高麗神社や高麗郷古民家をご紹介しましたが、資料館や日和田山というハイキングのできる山など、一日かけて回れる散策にはぴったりの地域です。
巾着田曼殊沙華まつりは
2023年、当初の9月16日(土)~10月1日(日)までの予定から、
花の開花が遅れたため期間が延長となりました。
毎年9月中旬から下旬に開催されていますので、是非一度足を運んでみて下さい。