イベントの秋がやってきました。昔ながらの風情ある行事も色々とある季節です。
墨田区にある向島百花園では、東京で秋の３つの伝統行事が体験できる庭園です。
「虫ききの会」・「月見の会」・「萩まつり」と続きます。
東京で江戸から続く庭園の伝統行事で秋を感じてみましょう。
秋の夜長に「虫ききの会」
まだ暑い日が続く中、一足早く秋の気配を感じられるのが、「虫ききの会」です。
「虫ききの会」とはどんな行事でいつ頃開催されているのでしょうか。
「虫ききの会」とは？開催はいつ？
2023年８月24日(木)～8月27日(日)の9時～最終入園20時30分
江戸時代から続く秋の伝統行事の一つ、「虫ききの会」
虫の音を聴きながら、秋の訪れを感じる時間を過ごしてみてはいかがでしょうか？
会期中は、閉園時間が通常よりも延長されます。
夕方になると行灯が灯され、普段では見ることができない幻想的な夜の庭園を眺めることができます。
スズムシなどの鳴く虫の展示が行われたり、「放虫式」という虫を園内に放す儀式も行われ、参加することもできます。
江戸時代は虫の鳴き声を聞きに郊外へ出かけることが、
秋の風物詩となっていました。
都会の喧騒を離れ、静かな空間で、虫の音に耳を澄ませてみてはいかがでしょうか？
庭園で月見をしよう、「月見の会」
「お月見」の言葉は今でもよく耳にしますが、実際には家庭ではなかなかできないものです。
こちらの庭園では、そんな「お月見」を楽しむことができます。
向島百花園で開催される江戸時代の伝統行事のお月見はいつ行われるでしょうか。
「月見の会」の開催はいつ？
2023年9月28日(木)～9月30日(土)の9時～最終入園20時30分
秋の夜長に、庭園から月を眺めるのは何とも風情があります。
園内には月見の祭壇が設置され、団子や野菜などのお供えが置かれます。
また、篠笛や箏などの演奏会も催され、お月見気分も盛り上がります。
期間中は園内に行灯が灯され、月夜とともに、行灯の灯が楽しめます。
お月見の習慣が庶民に浸透したのは江戸時代からといわれています。
そして祭壇を作り、ススキや月見団子を用意するようになったのは、江戸後期からといわれています。
お天気が良ければ、絵に描いたような、お供えと月の共演の風景がみられるかもしれません。
秋の七草の一つ、萩を楽しむ「萩まつり」
向島百花園は四季折々の草花が楽しめる庭園です。この時期の見どころは秋の七草。
秋の七草がどこに咲いているか探しながら、ゆっくり園内を歩いてみませんか。
「萩まつり」の開催期間はいつ？
秋の七草の一つ、萩。この萩の花を楽しめる萩まつりがあります。
2023年5月9月16日(土)～10月1日(日)の9時～最終入園16時30分
園内のあちこちに萩の花が咲きますが、特に「萩のトンネル」は園の名物です。
全長約30メートルにわたって萩のトンネルを鑑賞できます。
秋のお彼岸に食べる「おはぎ」の名前の由来は、
春の「ぼたもち」が牡丹の咲く時期なのに対して、
萩の咲く時期だからと言われています。
秋の七草は、萩・薄・桔梗・撫子・葛・藤袴・女郎花です。
春の七草は七草粥などとして食べて楽しむものですが、秋の七草は花を見て楽しんでいたようです。
「萩まつり」の期間中は、
萩の花を題材にした俳句や和歌を書いたり、新内流しの公演やお茶会などが催されます。
向島百花園とはどんなところ？
向島百花園の秋の伝統行事をご紹介してきましたが、向島百花園とはどんな所なのでしょうか？
向島百花園について
墨田区にある向島百花園が造られたのは、江戸時代の文化・文政期(1804～1830年)です。
旗本の多賀氏の元屋敷跡に、骨董商の佐原鞠塢という人が当時の文人墨客たちとともに、
「四季百花が乱れ咲く園」という趣旨で、民営の花園として造られました。
その後東京市に寄付されたあと、昭和53年(1978年)に国の名勝および史跡の指定を受けています。
園内には、蜀山人など額や松尾芭蕉などの句碑などが立っています。
まとめ
気候の変動が激しい現代は、花の開花などにも影響していて、季節感がずれることもあるかもしれません。各種イベントなどは、公式ホームページなど参考にして、事前に開花状況や開催内容をチェックしてからおでかけしてみて下さい。
向島百花園アクセス：東京都墨田区東向島３丁目
東武スカイツリーライン「東向島」下車徒歩約8分
京成電鉄押上線「京成曳舟」下車徒歩約13分
