金木犀の香りを長く楽しむ、秋の手仕事。金木犀ジャムの作り方を紹介

スポンサーリンク
※このブログは広告を含んでいます。
このブログは広告を含んでいます。
金木犀ジャムの作り方タイトル画像 暮らしの知恵

秋に街を歩いていると、どこからともなく、甘い香りが漂ってきます。辺りを見ると金木犀の花が咲いている。そんなことはないでしょうか。
花よりも先に、香りで気づくことが多い、鮮やかなオレンジ色の花、金木犀。
しかし、その花の香る時期は短く、あっという間に終わってしまいます。
そんな金木犀の花を香りを長く楽しむ方法があります。しかも、金木犀の花は食べることができるのは御存じでしょうか?
見た目も可愛らしい、金木犀のジャムを作って、自宅で金木犀の花を長く楽しみましょう。

スポンサーリンク

金木犀の花について

金木犀の花はすぐに散ってしまい、短時間しか楽しめません。強い香りを放つ一方で、雨などで一斉に花びらは散ってしまうこともあります。
食用としても用いられてきた金木犀。それなら、自分で花からジャムを手作りして、冬の間も金木犀を楽しむのはどうでしょうか?

金木犀の花と由来

金木犀は、モクセイ科のモクセイ属の常緑樹で、オレンジ色の小さな花が密集して咲くのが特徴です。
金木犀の開花時期は、9月中旬から10月中旬ですが、近年は温暖化のせいか、花の咲く時期が遅くなってきています。
花が咲いてから散るまでの期間は短く、一週間ほどしか咲きません。

もとは、中国が原産の樹木で、江戸時代に日本に伝わってきたと言われています。
中国では、お菓子・漢方薬・お茶・お酒などの食用にも色々と使われてきました。
金木犀の名前の由来は、金木犀の木の皮が、「犀(サイ)」の皮膚に似ているから、そして、日差しを受けるとオレンジ色の花が金色に輝いて美しい木だからとされています。

日にあたり輝く金木犀

また、金木犀は良い香りがする木であることから、沈丁花・梔子とともに「三大香木」の一つにもなっています。そして、金木犀は遠くまでその香りが届くことから、「千里香」とも呼ばれています。

 

金木犀の花を摘もう

金木犀ジャムをつくるには、まず、金木犀の花を用意することです。
金木犀の花の香りが漂ってきたら、すぐ準備に取り掛かりましょう!

金木犀お花びらをジャムに

金木犀の花は、完全に開いてしまうと花の香りは飛んでいってしまうので、なるべく咲きかけの花を摘むこと、そして花を摘むのは、雨の日は避けて、朝一番のつぼみの時の花がオススメです。
綺麗な花が10g~15gくらいあれば、ジャムは作れますので、まずは、綺麗で状態の良い花を素早く準備してみてください。

 

金木犀ジャムの作り方

金木犀の花が咲いて、摘むことができたら、早速ジャム作りに取り掛かりましょう。
作り方自体は簡単ですが、花びらの掃除がちょっと大変かもしれません。
しかし綺麗で美味しいジャムを作るためには、花びらの掃除をしっかり頑張ってみましょう。

 

金木犀の花を掃除する

まず、花びらは摘んだらその日のうちにジャム作りまでを行いましょう。
摘んだ花のガクや汚れた花を取り除きます。
手で花をつぶさないように、楊枝や串などを使ってガクを取り除くのもオススメです。軽く水で洗って、キッチンペーパなどで水分をふき取ります。

花びらをザルに入れて、ゴミを振るい落とすのも簡単に綺麗にできます。
その後、ボウルに水をたっぷりと入れ、そこに花びらを入れます。
軽く全体をかき混ぜて、ゴミを浮かせたらすくい取ります。
ゴミが綺麗に取れたら、花びらを上げて、キッチンペーパーに広げて水分を切ります。

とにかく綺麗な花びらだけを分けるようにすると、より綺麗なジャムに仕上がります。

金木犀の花びら

余裕があれば、花びらを軽く水で洗う時に、その後に熱湯をさっとくぐらせておくと、花びらの苦みが取れますが、花の色が抜けないように注意が必要です。

 

用意するもの

花びらの準備ができたら、ジャム作りを始めましょう。

 

金木犀の花びら 25g
グラニュー糖 200g
ペクチン10g(大さじ1)
水300cc
レモン汁30cc(大さじ2)
この分量で200ml瓶2個ちょっとくらいの分量です。

※ペクチンを使う時の注意
ペクチンはダマになりやすいので、あらかじめ砂糖と混ぜておきます。
また、ダマになってしまう、加熱が90℃に達していないと上手に固まらない、
加熱しすぎても、レモン汁や砂糖が多すぎても、固まらなくなるので注意。

 

①溶かす前のペクチンと砂糖を混ぜたところに、水300ccを混ぜてよくかき混ぜていきます。
ペクチンと砂糖が綺麗に溶けたら、弱火で火にかけます。 

 

②ペクチン液が沸騰してきたら、レモン汁を加えていきます。
弱火のまま、再び沸騰してきたら、金木犀の花びらを加えて、弱火で加熱します。
→加熱しすぎると、花びらの香りが逃げ、えぐみも出てしまうので、注意。

③加熱中、途中でアクが出てきたら、綺麗に取り除きます。

④3分ほど加熱したら、熱いうちに煮沸消毒した保存瓶に、液体を移してフタをします。

 

 

金木犀でジャム作り
ペクチンなしでも金木犀ジャムは作れますが、入れたほうがジャムっぽく、とろみが増します。
液体は冷める前、熱いうちに瓶に移すのがポイントです!

保存瓶の用意

ジャムを保存する瓶は、しっかり煮沸消毒をしてきれいにしておきましょう。

保存瓶の煮沸消毒

ジャム以外にも、瓶で何かを保存する際には、煮沸消毒はオススメです。
簡単なので、覚えておきましょう。

 

①鍋にたっぷりの水を張り、沸騰したら瓶とフタをわけて入れる。

②のまま10分以上加熱して消毒する。

③鍋から出して瓶とフタを口を下向けにして、ザルなどにのせ、自然乾燥させる。

 

瓶の煮沸・乾燥

 

保存瓶の脱気

煮沸消毒した瓶に、中身のジャムを入れたら、手作り品は、保存料などは入れてないので、なるべく早く使用したいものです。
しかし、すこしでも長く保存するために、脱気という方法を行っておくのがオススメです。

瓶の脱気とは?

脱気とは?:食材を入れた保存瓶から中の空気を抜くことで、長期保存を可能にする方法です。

 

①小鍋にジャムを入れた温かいままの瓶をいれ、フタが閉まる部分の1~2cmくらいまでお湯を張り、15分ほど弱火で加熱します。
→瓶のフタにお湯がかからないように気を付けます。 

 

②瓶のフタがすこし緩むので、火傷をしないように気を付けながらしっかりと蓋を閉め直します。
→シュッと中の空気を一瞬抜いてから、しっかり締め直します。

③瓶を逆さにして、30分ほどおいておくと完成。※自然に冷まして、冷めたらフタの中央が少し凹むので、それが脱気の目安です。

※保存料は使用していないので、ジャムは冷蔵庫で保存し、2~3ヵ月で使いきりましょう。

 

脱気した瓶

 

お酒を入れたシロップ作り

香りつけのために、桂花陳酒をいれて作ってみるのも良いかもしれません。
桂花陳酒は、白ワインに金木犀の香りをつけたもので甘味があります。味には少しクセもあるので、お好みで調節しましょう。
ペクチンは使わず、ジャムよりもシロップのような少しサラッとした仕上がりです。

準備と作り方

材料の準備

金木犀の花びら40g
砂糖350g
水350cc
桂花陳酒小さじ3

 

作り方は、簡単です。

①鍋に水と砂糖を入れ、フツフツとするまで、加熱する。

②桂花陳酒を入れしっかり加熱を続ける。
→桂花陳酒の味をお好みで調節してください。

③水気を切った金木犀の花びらを加え、もう一度加熱していく。

④弱火で5分ほど、そっとかき混ぜながら煮詰める。

 

長く煮込むと花びらの香りが飛んでえぐみが出てくるので、沸騰したら少しして火を止める。

長期保存する場合は、脱気をしておくと安心です。

 

まとめ

金木犀ジャムの作り方をご紹介しました。
水分や砂糖の量、甘味の種類、ペクチンの有無、煮詰め方などで、シロップ・ジャムと
トロミの加減も調節ができます。
レシピも様々で、自分のお好みの味を求めて、色々と実際に工夫して、作ってみながら、ベストのものを見つけてみてくださいね。