柿の大量消費に! 柿だけで作れる簡単・手作り「柿酢」の紹介。

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柿酢を作ろうタイトル画像 暮らしの知恵

庭に実った柿やそれをいただいたりして、沢山柿が手に入ったことはないでしょうか?
採れすぎた柿や、熟れてしまった柿を捨ててしまうのはもったいないです。
柿を使って保存もでき、料理などのアレンジにも使える、便利なお酢が手作りできてしまいます。
そんな、柿の大量消費に自宅で手作り柿酢を作ってみましょう。

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柿だけでできるお酢「柿酢」を作ろう

そのまま食べても栄養価もあり、美味しい柿ですが、柿だけで簡単にお酢が作れてしまうのをご存じでしょうか?柿酢は市販もされていますが、販売されているところは一部で、柿が豊富な地域では、家庭で手作りしているところがほとんどです。
柿の甘味が感じられる柿酢。手作りしてその味を味わってみましょう。

柿で酢を作る

 

柿酢をつくる準備

早速、柿酢を作ってみましょう。

〇柿を準備したら、ヘタを取り、ヘタの下の汚れなどを綺麗に取り除きます。
〇皮は剥かずにそのままで、汚れは拭く程度で洗わなくても大丈夫です。
→皮を剥かないのは皮についた発酵菌を使うためです。
〇柿を入れる清潔な容器を用意します。
→容器は瓶やプラスティックなど、酸に強いものを使います。
→保存瓶は口が広いほうがオススメ。
〇柿は容器に入る大きさにカットして、容器に入れていきます。
〇柿を保存容器に詰めたら、虫などが入らないようにフタをします。
→フタは密閉せず、布のふきんやキッチンペーパーなどで容器の口を覆い紐やゴムで止めます。
※二酸化炭素が発生するのと、酢を作る発酵菌が活性化するのに酸素が必要なので、
空気が通るようにします。
※完全に密閉してしまうと。容器の中でガスが充満して、フタが飛ぶ可能性があるので注意。

柿酢になるまで

柿を保存容器に入れたら、発酵していく様子を見守るだけです。

〇暗所で暖房のない室内で保管します。
〇最初は一日一回、ヘラなどでかき混ぜるようにします。
→柿が固くて混ざらないうちは、出てきた液体がなるべく柿の表面にかかるようにします。
〇水分が出てきて液体が増えてきたら、全体が混ざるようにしっかりかき混ぜます。
〇プクプクと泡が出てきたら、発酵してきた合図です。
上に白いものが浮いてきても、それは発酵が進んでいる証拠なので、取り除かずに混ぜます。
※黒カビなどカビが出たら、しっかり綺麗に取り除きます。
〇白いものが出てくるようになったら、時々様子を見ながらかき混ぜる程度で、柿がペースト状になるまでは、かき混ぜるようにします。
〇1カ月くらい経ったら、味見をしてみます。酢の十分な酸っぱさになれば完成です。だいたい2~3カ月くらいで出来上がります。

柿酢の完成

いよいよ柿酢が発酵したら、完成です。保管の準備をします。

〇お好みの酸っぱさになったら、容器から液体をザルで濾し、さらに布巾で濾していきます。
または、ザルの上に布巾を重ねてかけて、そこに液体を流して濾しても大丈夫です。ただし、ヘラなどで押しつけて濾すよりも、一晩くらいかけてゆっくりと自然の力で濾したほうが、液体の色が澄んだ色のお酢に仕上がります。
〇煮沸した保存瓶に入れたら完成です。
〇冷蔵庫に入れて保存し、なるべく早めに使ってください。長期保存する場合は、湯煎し10分ほど加熱して発酵を止めると、1・2年は熟成できます。

作り方は簡単ですが、発酵の過程は条件で色々変わってきます。
失敗の原因の多くは、カビ。カビやほかの雑菌が増えて、酵母より優位になってしまうと、上手く発酵ができなくなってしまします。雑菌を抑えるために、保管場所は温度が高くならないように気をつけましょう。

柿だけで発酵するの?

柿酢作りする時に、発酵を促すイースト菌を入れる人もいますが、基本的には、柿だけで柿酢はできてしまいます。
その発酵の不思議について、すこし解説します。

柿と自然の力で発酵する

柿の糖分を酵母の力でアルコール発酵させ、さらに酢発酵することで、柿酢はできます。

・アルコール発酵:柿についている酵母が、柿の糖分をアルコールに変えてできるアルコール発酵。
プクプクとした感じに泡が出てきている時に、フタを開けるとアルコール臭がします。そしてアルコール発酵が落ち着くと、柿が液体化してグズグズになってきます。

・酢発酵:アルコールに変わった液体に、空気中の酢酸菌が入ることで、アルコールを酸に変えていきます。酢発酵が始まると酢の匂いがしてきます。

 

酵母が良く働き上手く発酵するためには、酵母・糖分・アルコールなどが同じように混ざることが重要です。
柿はなるべく早く液状になるほうがいいので、固い柿より熟した柿を使ったほう、成功はしやすくなります。
アルコール発酵を経て、酢に変わるタイミングの見極めは、「混ぜても泡が出なくなる」です。
仕込んでから、だいたい1カ月くらいで、柿はつぶれて液状化してきます。
最短で1カ月で柿酢は使えますが、2年ほど熟成させることも可能なので、成熟期間で、見た目や香り・味わいなどの変化を楽しみ、お好みの加減を見つけてみてください。

思うように行かなくても、楽しもう

初めての手作りは、発酵が正しく進んでいるのか?分からなくて不安かもしれません。
毎年作っていても、柿の状況や保管場所の気温・混ぜるタイミングなどで、なかなか同じようにはいかないものです。
固形物が浮かんでいるとカビが生えやすくなるので、しっかりと最初は混ぜるのがポイントです。

黒・青・赤などカビもありますが、カビは生えてしまったり、変な臭いがしてきた場合は残念ながら
廃棄するようにしてください。

自然に任せた発酵は、その時々の変化を楽しみながら、失敗しても、そこから学び、作り直しして、上手くなって自分ならではのものが出来上がる楽しみがあります。

 

柿酢の特徴や使い方を紹介

柿酢が手作りできるのがわかったら、気軽に家で手作りに挑戦してみようと思えたでしょうか?
今まで、柿酢を知らなかった方も多いと思います。そんな柿酢はどんなお酢で、どのように日常で活用すれば良いのかを紹介します。

そもそも柿酢とは?

・柿の実を酢に漬け込んだもの
・柿の実を発酵させて酢に変化させて醸造したもの
の2種類があります。

柿酢は市販もされていますが、紹介してきた手作りなら、添加物や保存料も入っていないし、好みに応じて味や・濃度・発酵具合を調整できるのも魅力です。
柿酢は果実酢の一つで、柿独特の甘味もあり、自然発酵で手作りすると、酢を加えずに作るため、優しい酸味で使いやすいのも特徴です。
固い柿より柔らかい熟した柿のほうが成功はしやすいですが、固いかきでも作れますし、甘柿でも渋柿でも作れます。渋柿で作るほうが、栄養価が高く甘い柿酢になるとも言われています。

柿酢を使ってみよう

柿酢は酸も強いため、そのまま飲んだり、取りすぎは胃を傷めてしまうかもしれません。また、歯のエナメル質を溶かすこともあるので、気をつけましょう。

柿酢のドリンク:柿酢と水またはお湯で割り、お好みでハチミツなどの甘味を加えたり、レモンなどを加えても美味しいです。

紅白なます:おせち料理に使う紅白なます。お正月だけでなく、普段も食べたいものです。大根と人参の千切りに、砂糖とお酢の甘酢に漬けたものですが、柿酢を使えば砂糖なしでも甘味を感じられます。紅白なますに、柿をいれて作ることも多いので、柿酢なら、柿の風味も感じられ簡単に作ることができます。

 

調味料として、醤油や味噌に加えれば、深みが増して旨味もアップします。
肉や魚とも相性がいいので、マリネや炒め物に入れても美味しくなります。

柿酢を料理に使う

 

まとめ

実りの秋。美味しそうなオレンジの柿はそのまま食べてもとても美味しいですし、干し柿などの保存食としても活用されてきました。是非この柿酢も手作りして、柿を無駄なく美味しく活用してみて下さい。

柿を使った手仕事については、「干し柿」のことも紹介していますので、見てみてください。