近年は、温暖化の影響でいつまでも暑い日が続いてきましたが…
9月のお彼岸過ぎくらいから、徐々に暑さも弱まる日も出て、
10月に入ってからは、急に冷え込む日が出てきました。
10月も下旬になると、二十四節気は「霜降」を迎えます。
霜?まだ早い?なんて思っているうちに、秋は深まっていきます。
二十四節気の霜降について、そして霜降の七十二候ついて、
そして、この時期の主な伝統行事などを紹介します。
二十四節気の霜降とは?
二十四節気の18番目にあたるのが「霜降」です。
暦の上では、「霜降」は、秋の最後の節気となります。
霜降はいつ
2025年の霜降は、10月23日(木)です。
期間を表す場合は、2025年10月23日(木)~11月6日(木)にあたります。
霜降とは

霜降とは、
どんな季節の意味が込められているのでしょうか?

「霜降」とは、
「霜が降りる頃」という意味です。
秋が一段と深まる季節です。
露が冷気によって冷やされて凍り、霜となって降り始める
という意味が込められています。
空気中の水分が凍って草木の表面や地面につくと霜になります。
北海道や山間部などでは、実際に霜が降り始めます。
9月の寒露は露の季節でした。霜降は、朝露が霜にかわる時期となります。
霜降の次の二十四節気は、「立冬」。冬の節気が始まります。
霜降は、冬の気配が感じられるようになる立冬の前、秋の最後の節気となります。
「露が陰気に結ばれて霜となりて降るゆゑ也」と書かれています。
この時期になると気温がぐっと下がり、
霜降の前の節気は「寒露」でした。
寒露は、寒くてもまだ凍ることはない露でしたが、
霜降では、水分が凍って霜になる気候となります。

霜降から立冬までの間に吹く寒い北風のことを
「木枯らし」といいます。

その秋の最初に吹く木枯らしのことを
「木枯らし一号」といっています。
寒露の七十二候について
寒露の期間をさらに3つに分けて、季節の様子を表している、
七十二候について紹介します。
霜降の初候:霜始降 10月23日~10月27日ころ


霜降の初侯は、「霜始降」です。
「しもはじめてふる」と読みます。
初候の期間は、2025年は、10月23日(木)〜10月27日(月)です。

「霜始降」とは、
「山里に霜が降り始める頃」の様子を表しています。
朝から夜にかけて急に気温が下がると、空気中の水蒸気が冷えて、
氷の結晶になります。この氷の結晶が霜となり、霜がはじめて降りる頃が初候の時期。
霜は草木や作物を枯らすことがあるため、農家が警戒する時期です。
「初霜」は冬の季語。
昔の人は、朝になると、庭や畑や道などが、霜で真っ白になっている様子を見て、
霜は、雪のように空から降ってくると考えてきました。
そのため、霜は「降る」と言われています。
霜降の次候:霎時施 10月28日~11月1日ころ


霜降の次侯は、「霎時施」です。
「こさめときどきふる」と読みます。
期間は、2025年は、10月28日(火)〜11月1日(土)です。

「霎時施」とは?
「小雨が思いがけず降っては止む時期」の様子を表しています。
「霎時施」の「こさめときどきふる」の小雨とは、ときどき小雨が降る様子のこと。
秋雨のような長くしとしと降り続く雨ではなく、
通り雨でパラパラと降りすぐに止んでしまう、時雨のことを表しています。
「霎」は、「しぐれ」とも読みます。
雨が降ったかと思えば、すぐに青空になるような、変わりやすいのが秋の空。

その年に初めて降る時雨のことを、「初時雨」といい、
動物たちが冬支度をはじめる合図ともされています。
晩秋は、ひと雨ごとに気温が下がり、冬の気配を感じる時期です。
霜降の末候:楓蔦黄 11月2日〜11月6日頃


霜降の末侯は、「楓蔦黄」です。
「もみじつたきばむ」と読みます。
期間は、2025年は、11月2日(日)〜11月6日(木)です。

「楓蔦黄」とは、
「楓や蔦の葉が色づく頃の様子」を表しています。
晩秋になると、木々が赤や黄に色づきはじめ、紅葉の季節の到来です。
「黄葉」:葉が黄色に変わること。
「山粧う」:山々が紅葉の葉で美しく彩られる様子。
全国各地で紅葉の見ごろのニュースなどが聞かれ、観光で賑わいます。
霜降の時期の主な行事について
霜降の時期である、10月23日~11月6日ころに行われる、
主な伝統行事や季節の過ごし方について紹介します。
10月26日 柿の日
「柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺」正岡子規
明治時代に詠まれた一句です。
この俳句にちなみ、2005年に全国果樹研究連合会カキ部会が
10月26日を「柿の日」に制定しました。
日本での柿の歴史は古く、遺跡からも発見されています。
奈良時代には、干し柿などにして、食べられていたといわれます。
「柿が赤くなると医者が青くなる」という諺があるように、
昔の人にとっては、柿は貴重な食べ物で、沢山の栄養が含まれています。
ビタミンCや、β-クリプトキサンチンやリコピンといったカロテノイドなどの
栄養素が含まれていて、風邪の予防や免疫力アップ、動脈硬化の予防や老化防止などに
効果的であるといわれます。
柿の活用については、こちらの記事でも紹介しています。
柿酢について。
https://kurashiniikasu-wanotie.com/lifehack/248/
11月2日 十三夜
十三夜は旧暦9月13日のこと。2025年は11月2日にあたります。
秋は空気が澄んで、月や星がきれいに見える時期。
十五夜の次に美しいとされる「十三夜」が寒露に巡ってきます。
十三夜には別名があります。
十五夜の約1ヶ月後であることから「後の月」
栗や豆が収穫を迎えることから、「栗名月」「豆名月」
ともいわれ、栗や豆をお供えして、収穫に感謝をしていました。
11月2日 炉開き・猪の子祝い
2025年は11月2日(日)が亥の日です。
旧暦の10月は亥の月。
この亥の月の最初の亥の日、亥の刻(21時~23時)に、
昔から「亥の子祝い」が行われてきました。
現在では11月の第一亥の日に行われています。
昔から、亥の月の亥の日に、囲炉裏 や炬燵、火鉢を出し始めると
火事にならないと言われていました。
亥の日には、茶道の世界では「炉開き」が行われます。
また、その年に摘んだ新茶が詰まった茶壺の口を開ける「口切り」も行われます。
11月3日 文化の日
日本国憲法が公布されたことを記念して、
「自由と平和を愛し、文化をすすめる日」として制定されました。
文化の日は、皇居では文化勲章の授与式が行われます。
この日は「晴れの特異日」ともいわれ、過去数十年のお天気の結果では、
晴れる確率が高くなっています。
文化の日にちなみ、芸術文化に関わる行事があちこちで開催されます。
博物館や美術館など、入場料が安くなったり無料で開放する施設もあります。
読書週間
文化の日を含む10月27日〜11月9日は「読書週間」です。
良書の普及、読書の奨励を目的とした、行事です。
もともとは、図書館週間と呼ばれるものがありましたが、戦後に、「読書の力により、平和な文化国家と作ろう」との思いをもとに始まりました。
秋の夜長は、読書を楽しむのに適した時期です。
普段あまり読書をしない人も、この期間は、書店などでも特集が組まれていたりもするので、様々な本を手に取り、新しい世界を楽しんでみてはいかがでしょう。
まとめ
二十四節気の霜降について、その七十二候や期間中の行事などについて紹介しました。
この時期は、関東では、紅葉の前に、バラや菊などの花が見ごろとなります。
過ごしやすい日も多く、行楽にもぴったりの季節。
また、芸術文化に親しむ季節でもあり、博物館や美術館などで、静かなひと時を過ごすのもオススメです。
自分にあった季節の過ごし方で、秋を楽しんでください。


