「春分の日」は、3月の祝日ですが、どのような日なのかご存じでしょうか?
また、この日は「春のお彼岸の中日」とも言われています。
祝日があると嬉しいですね。遊びにお出かけなども良いですが、少しゆっくりと自分の生活を振りかえってみるのはいかがでしょうか?
今回は、春分の日について、過ごし方などを紹介します。
春分の日とは?
春分の日は祝日となっていますが、どのような日でなぜ祝日になっているのでしょうか?
また毎年日にちが変わりますが、どのように決まっているのでしょうか?
春分の日はいつ?
2024年の春分の日は、3月20日(水)です。
春分の日は、祝日だけど、毎年同じ日ではないですよね?
日にちは、何か決まり事があるのでしょうか?
天文学的な視点で見てみると、春分の日は「太陽が【春分点】を通る日」です。
春分の日は、国立天文台が作成する「暦象年表」に基づいて、毎年閣議決定されて決まっています。
地球が太陽の周りをまわるのは、365日ピッタリではないため、暦の日付はずれていきます。
そのため、春分の日も、だいたい3月20日前後ですが、毎年変わります。
太陽の通り道である「黄道」と、地球の赤道の場所を天まで伸ばした「天の赤道」があります。
その軌道が交わるポイントが年に2回あり、この交わるポイントを「春分点」と「秋分点」いいます。
そしてこの春分点が「春分の日」に当たります。
春分・秋分の日は「1年のうち昼と夜との長さが同じになる日」といわれています。
そのため日本では、春分・秋分の日を
「あの世とこの世が最も近づく日」と考える習慣もありました。
春分の日はなぜ祝日?
春分の日は、なぜ祝日になっているのでしょうか?
春分の日とは、国民の祝日の一つで、1948年に法律で制定されました。
「自然をたたえ、生物をいつくしむ」ことを目的とした日です。
春分の日は、もともとは日本の宮中祭祀のひとつで、
歴代の天皇・皇后・皇親の霊を祭る儀式である、「春季皇霊祭(しゅんきこうれいさい)」が
行われていたことが由来とされています。
春季皇霊祭は平安時代に始まったとされていて、天皇陛下や皇族・神職が参加して儀式が行われました。
1947年に一度廃止されて、翌年1948年に「春分の日」として祝日に定められました。
今でも宮中では「春季皇霊祭」が行われ、天皇皇后両陛下が国民の幸せを祈って儀式を行っています。
また、春分は、二十四節気のうちの一つでもあります。
本格的な農作業を始める時期でもあり、季節の変わり目として、自然に感謝する習慣がありました。
そして、神社や家の神棚でお祭りを行ったり、先祖を敬い感謝していました。
そのような長い習慣も含めて、「春分の日」は、「生き物や自然をいつくしみ、感謝する日」として大切にされています。
春分の日にぜひやっておきたいこと
春分の日は、お彼岸の中日でもあります。
実家に帰省したり、お墓参りに行く人もいるのではないでしょうか?
先祖の供養を行う
春分の日はお彼岸の中日にもなっています。ですので、春分の日はお墓参りに行ってみましょう。
春分と秋分の日は、太陽がほぼ真東から昇り、真西に沈み、昼と夜の長さが一緒になります。
仏教では、西には極楽浄土がある方向とされています。
「あの世とこの世がもっとも近づく日」に、ご先祖様に感謝をしてみましょう。
極楽のある彼岸に行けるように、自分自身よい行いをしつつ、
先祖に感謝するのが春分の日の過ごし方なのね。
家に仏壇がある人やお墓のある人は、掃除をしてお供えをします。
実家に帰省したり、お墓参りに行くのも良いですね。
牡丹餅や団子をお供えしたり、五目ずし・茶飯・赤飯や精進揚げなどを作って
お供えしたり、家族で食べたりします。
ぼたもちを食べる
春分の日には、「ぼたもち」を食べる習慣があります。
おはぎ:秋のお彼岸に食べる、萩の花が咲くころで「お萩」という
「ぼたもち」を食べるのは、、昔は砂糖が高級食材で甘いものは普段あまり食べられなかったことや、
小豆の赤色には、「邪気を払う」という意味・魔除けの効果があると考えられてきました。
お餅にも、五穀豊穣や家族の健康を願う意味が込められていて、ご先祖様へのお供えとして用いられるようになったと言われています。そして、お供え物を一緒に食べることが、ご先祖さまの供養にもなると考えて、ぼたもちをいただきます。
自然に親しむ
春分の日が制定された意味は「自然をたたえ、生物をいつくしむ」こと。
春分は、二十四節気にもあり、本格的に農耕を始める時期でもあります。これから芽吹き始める自然に感謝し、収穫を願い動き始めます。
ご先祖様に感謝するとともに、自然の恵みや生き物全てに感謝して、いつくしむ気持ちを持ってみましょう。
ちょうど、春の訪れる時期、暖かくなってきて過ごしやすくなり、様々な花が咲き始めます。
お花見など、自然に触れ合うのもオススメです。
寒川神社で御来光守を
神奈川県にある寒川神社。こちらは、相模國一宮であり、全国でも唯一の八方除の神様として、
約1600年の歴史を持ち、全国から参拝者が集まります。
春分の日は、寒川神社の真東から太陽が昇り、真西にある富士山頂に向けて沈む特別な日で、
「日の出」と「日の入」地点を結んだ線は、「御来光の道」「レイライン」と呼ばれています。
最近では、この線上のパワースポットに参拝するツアーなども開催されています。
春分の日前後は、夕暮れ時に寒川神社周辺で、「さむかわダイヤモンド富士」も見ることができます。
2024年3月20日(水) 8時~
春分の日限定の御来光守(500円)という数量限定の御守りが授与されます。
まとめ
春分の日について、日にちや由来などを紹介しました。
春分を含む、3月の二十四節気と七十二候について、こちらの記事で詳しく説明しています。
その日の本来の意味がわかると、なんとなく過ごし方が変わるかもしれません。
お墓参りなど特別な事ができなくても、日々、自分が無事で過ごせることに、感謝してみてはいかがでしょうか?